昔、世界は生命が存在しない果てしない空間であった。
神々はこの空間に生命を創造することを決定した。神々は大地を造り、海を作り、空を高く引き上げた。
次に動物を造り、鳥を作り、魚を造った。
そして最後に人間を造り上げた。
人間は神々から与えられた能力を持っていた。人間は想像力を持っていて自分の意志で世界を変えることができた。
人間は自分の文化と宗教を創造することができ他のすべての生物とは異なる存在だった。
ところが人間は自分の能力に満足せずもっと強く、もっと賢くもっと不死になりたいと願った。
これを叶えるために人間は神々に頼み、神々は人間に不死の力を与えた。
この不死の力が人間にもたらしたのは不滅であることだけでなく不幸も引き起こした。
人間は他のすべての生物を支配し自分たちだけの利益のために世界を破壊するようになった。
神々は人間の振る舞いに悲しんだ。
だが人間を破滅させることはできなかった。
代わりに神々は人間に責任を持たせ人間が自分たちの行いによって世界を救うか、死に至るかを選ばせた。
この物語の感想
何故、最後に人間は自ら不死の力を失う選択を選んだのか謎ですね。
人間に責任を持たせて人間が自分たちの行いによって世界を救うということがどういう事なのか、よほどのデメリットがあったのでしょう。
私の想像ではきっと責任というのは永遠に終わることの無い苦しい作業だったのではと思いました。